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鏡に恋して

2007–12–26 (Wed) 00:51
蔵出し、というものですね。詩魅です。
ただかなり前のものですから短いし文章も今とはまったく違うと思います。
シリアス系です。でも姉妹愛も重視です。
一応、百合表現は微妙に・・・でも、あれは百合か迷うorz



この気持ちはなんだろう?

私は知っているよ。この感情の正体を。

これは・・・・恋・・・・好きな人ができるってこと



ピンポーン
部屋で適当に寝転がっているとインターホンが鳴った。
誰かは大体検討がついていた。
だって、この家に来るのは高確率で彼女しかいないんだもん。
「詩音・・・・私だけど」
「はい。大体わかってましたよ、お姉」
とても悲しい表情をしながらお姉こと魅音は私を訪ねてきた。
私とは違って髪型はポニーテール。服装は同じ女の子とは思えないジーパンに黄色いTシャツ。
元々魅音には女の子の自覚は無い。いや、自覚と言うよりは自分が女の子であると言うことに疑問を持っていた。
一人称は『おじさん』オヤジギャグをよく言って男の子と話すような口調だった。
でも本当の魅音は違う。
本当は繊細でどこの誰よりも女の子らしくてか弱い。
いつもの魅音はただに強がり。強がって強がって自分を見せない。
その結果、自分を自分で傷つける。とても傷つきやすい割れ物みたいな女の子だった。
そして、今日来た理由も私には大体わかっていた。
悲しい表情の魅音を家に招き入れ居間の寛がせる。
その間に私は紅茶と冷蔵庫に入っていた残り物のおかしを皿に乗せる。
お菓子と言ってもケーキだ。エンジェルモートで食べ飽きたケーキだが客人にはもってこいの物だった。
居間に入ると魅音は私に微笑んだ。でもその目は泣いていた。
「お姉、無理しなくていいですよ。そんな目で微笑んでもらっても困りますよ」
「ははは、そうだね。ごめん」
今日の魅音は重症らしい。
声にも元気と言うか覇気がまったく感じられない。それにさっきから顔は悲しそうにしたままだった。
「それで。今日は何を言われたんですか?」
呆れるように魅音に聞くといつものように話し出した。
「今日ね、圭ちゃんにちょっと悪いことしちゃって」
「悪いって。いつものように笑い飛ばしたりしなかったんですか?」
「うん」と魅音は涙を堪えながら話した。
これはかなりのことらしい。
今回の原因は圭ちゃんではなくお姉の些細な行為が原因みたいだ。
「それで。何があったんですか?」
そして魅音は話し始めた。



今日は土曜日。
お姉と圭ちゃんはいつものようにレナさんや沙都子、梨花ちゃまと一緒に部活をしていたらしい。
だけど部活の罰ゲームの時、それは起きたらしい。
「圭ちゃん。今日もメイド服だね」と相変わらず嫌味を言うお姉に
「くっ。なんでこうなるんだから」と自分に呆れるように圭ちゃんは悔し涙を零した。
そんな圭ちゃんにお姉はいつものノリで少し悪戯をしたらしい。
でもその悪戯が悪かった。
お姉は自分のモデルガンを圭ちゃんの目の前に突きつけた。
その瞬間だった。
圭ちゃんは恐怖に満ちた目になりその場に座り込んだ。
そしてこう言った。
「俺が・・・・・俺が!!・・・・あの時に・・・・あの時に!!」
それから圭ちゃんはしばらくそのままになっていたらしい。今はだいぶ落ち着いているが元気は無いみたいだ。
お姉は後になってこの原因を思い出した。




「圭ちゃんが・・・・児童襲撃・・・・・ですか」
私は始めて聞いた圭ちゃんの正体に驚きを隠せなかった。
まさか・・・あの圭ちゃんが・・・モデルガンで子供を打ちつけたなんて・・・
今までそんなことをする人だとは思いもしなかった。
でも魅音は「圭ちゃんは、圭ちゃんだから。今の私たちに関係ないよ」と圭ちゃんを嫌いにならないように私を説得した。
「そう・・・・ですね。圭ちゃんは圭ちゃんですものね」
そうだ。人が大切なのは今。昔がどんな悪党でも罪を償って最高の人間になればそれでいい。
私だって・・・そうだったように・・・
「でね。私、謝ろうと思ったんだけど・・・勇気がなくて」
「それで私ですか」
魅音は小さく頷いて「ごめん」と謝った。
こう言うところで自身を無くすところが魅音の悪いことだ。当たった砕けろと言いたいが魅音の話をまずは聞いてやることにした。
「私、怖いの。圭ちゃんは謝れば私を許してくれると思うよ。でもね・・・・怖いの。
否定されることが・・・」
魅音は泣いていた。
顔をぐしゃぐしゃにして罪の意識によって涙を流していた。
元々責任感がある魅音はこう言うことになるととても深く考えてしまう。
相手が考える以上に自分が責められていると自覚してしまっていつも傷ついてしまう。
でも私はそんな魅音が嫌いじゃない。
人のことを真剣に考えられる魅音のことを好きだと思っている。ただ考えがずれてしまうことには呆れてしまうが。
でも、魅音はものすごく弱い。それは昔からずっとずっと、誰よりも身近で見てきたからわかる。
頭首と言う名の仮面も魅音にとってはみれば強がり。
残酷で苦しい体験をしてきたのが痛いほどわかる。昔の私が・・・そうだったように。
「ッ!!!!」
何を考えているんだ私。そんなことは今はどうでもいいだろう。
過去の思考を無理矢理停止させる。これ以上おかしなことを考えていけないと思った。
・・・話を戻そう。
だから魅音は傷ついている。まるでそれは割れ物。
自分で落として傷付けてしまう。原因を知っていたとしても。
「お姉・・・単純には、無理ですよね」
「無理ッ。絶対に無理だよ!!!頭ではわかってる。わかってるつもり・・・だけど!」
恐怖で手を震わす自分を自分の両腕で思いっきり抱きしめた。
まるで小さい子供が自分を励ます時にする行為をイメージさせる。
お姉は今、恐怖のどん底にいた。
でも圭ちゃんだからどん底なのだろう。そう、好きな人だから。
私もきっと魅音と同じ状態になると思う。
自然にそう、思った。

私も悟史くんを傷つけたら魅音みたいに自分を責める。

想像できる。頭の中で自分が、

後悔する泣いて泣いて後悔を続ける。

嘆いている姿が嫌と思うほど、

だけど謝れないだろう。怖くて怖くて震えて震えて、

鮮明に動き回る。それはまるで、

好きって言えなくなる。

悲劇と言う物語に近いかもしれない。


「・・・魅音」
震える魅音を優しく抱きしめる。
とても冷たくて気持ちがどん底に落ちそうな錯覚を起こした。
これが、今の魅音の気持ち。そして、弱さ。
自然にそう確信した。今までの経験上での判断だが、ほぼあっているだろう。
「辛いよね?」
魅音は泣きながら頷く。
少し、胸の奥が痛んだ。
「私にもわかるよ。悟史くんがいるから。痛いほどわかるよ」
「・・・ひっく、詩音」
「でも、好きなんでしょう?圭ちゃんのことが、今一番大好きなんでしょう?」
「うん・・・大好き。私、圭ちゃんが大好き」
「そう・・・それを聞いて安心した」
そこで魅音を力いっぱい抱き締めてあげた。
背中を叩いて励ますように優しく慰めてあげる。
「なら、大丈夫。圭ちゃんはそんな人じゃありません。確かに鈍感ですけどお姉が本当に好きなら圭ちゃんはきっと絶対にお姉を否定しない。私が・・・保証します」
「・・・本当?」
「ええ。不安なら一緒に行きましょうか?」
魅音は渋々頷いた。
一体こいつは何を遠慮しているのしているのやら。
ここに来ても遠慮する魅音に呆れながらも少し可愛かったりした。
こんなに不安そうだけど結構可愛いんですよね。
無理矢理思考をいい方向に持ってきて自分のペースを維持した。
「なら行きましょう。ほらほらそんな顔してちゃダメじゃないですか」
「うん・・・うん」
「お姉は笑顔が一番です。十分可愛いんですから」
「うん・・・うんッ。ありがとう・・・ありがとう」
涙を零しながら魅音は私にお礼を言った。
もう一度背中を叩いてあげた。
「お礼はいいです。妹として当然のことをしたまでです」
「うん・・・でもありがとう、詩音」
少しはにかみながらも微笑みながら私にそう言った。
うん、可愛い可愛い。
そう思ってしまったのだろう。
ちゅッ
「ふぇっ・・・?!」
「可愛いですよ。それでこそ私です」
ついつい魅音のキスをしてしまった。
でも・・・いいよね。今日くらい。
ちゅッ
もう一回キスをして魅音に微笑んだ。
「これはお守り代わりです。これがあればお姉はもう大丈夫」
はにかむように魅音は微笑んだ。
顔が真っ赤になっているのがわかる。うん照れてる照れてる。
「こ、これじゃあ圭ちゃんに最初をあげられないじゃない」
「いいんですよ。男の子との最初ってことであげればいいじゃないですか」
「も~う強引だな」
顔を膨らませながらも少し嬉しそうにしている。
隠し切れていない魅音が可愛かったりして少し笑ってしまう。
「お姉、私じゃ嫌でしたか?」
「・・・・・・どっちもどっち」
恥ずかしそうに魅音はその場を立ち私を置いて玄関に歩いていった。
もう、大丈夫ね。
そう思いながら私もお姉を追った。




唇に残ったのはあなたの心。

私があげたのはあなたへの愛情。

ねぇ、少しだけあなたに恋しちゃっていいかな?



~FIN~




この書き方は意外にある書き方ですね。
中々なれなかったですが短いものを書くときには書きやすい書き方ですね。
ただ、本格的な百合は無理だなorz
エチでなければ詩魅ssの力は発揮できませんね。
ただ、『百合が温い』と言われて落ちぶれている私だったのです(T T)
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中二病の同人大好きな変態。アニメよりゲーム派。
07th作品はうみねこよりもひぐらし。
いまだに圭魅が大好き主張は変わらず。
創作活動は別館で進行中。

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