fc2ブログ

壊れたセカイ

2008–07–13 (Sun) 20:49
リクエスト=ラブラブで甘甘な圭魅+圭一の死で壊れる魅音。

……………またシリアス。しかも甘いのか…微妙~(T3T)



それはある日常の境目。まだ現だった頃のお話だ。

「お~い。みおーーーーん」
「あ。圭ちゃん!」
「よう。おはようさん、魅音」
圭一は手を振りながら魅音に挨拶を交わした。
魅音もそれに合わせ「おはようさん」と言葉を返した。
日常の一コマ。しかし二人にとってはこの時間は最初の至福のときだった。
「んで、さっそく行くか」
圭一はそう言って自転車にまたがる。
魅音はそれを見て少し躊躇うように俯いた。
「??どうか、したか?」
圭一は普段と変わらず自然に魅音の顔を覗き込んだ。
瞬間、ヤバイと感じた。
髪の毛から漂うシャンプーの香りに意識を持って行かれそうになる理性が決壊しないように胸を抑えた。
胸の中が妙に熱く気を抜くとそれが溢れてしまいそうになるのを感じた。
女の子を意識する余り不謹慎なことをしそうになる自分がある意味恐ろしいと圭一は感じた。
「……みおん?」
自然に声が裏返ってしまっていた。
それほど魅音には魅力があるのだなと気づかされ少し恥ずかしくなった。真っ赤になっているのがわかるほど熱い顔がその証拠だった。
しかしそれ以上、上もいた。
「だ……だってぇ~~~」
魅音はというと顔どころか首まで真っ赤になっている。よほど恥ずかがっているのだろう。
その顔を見て圭一も釣られて赤さを増した。
「きょ…今日の服装……スカート……だ、しぃ…」
聞こえなくてもおかしくないほど小さい声。
圭一はそれを聞いて、確かに視線を合わせず頷く。
「そ……それ……だか、ら」
なんとなく言いたいことを察し圭一は何を言えばいいかわからなくなる。
魅音のスカートは短い。分かりやすく言うなら制服の半分の長さしかない。
普通ならそれに恥じらいをもたずうまく見えないように出来るのがこの頃の女の子だがスカートをあまり履かない魅音からしてみると、それはとても苦労のする行動だった。
さらに、男の子の背中にしがみつきながら走るというのは人生始まって以来の大事だ。
魅音にとってこの状況下事態が本当の地獄とも言えるのだった。
「「……………」」
圭一は何を言うと考える前にどうしたらいいのかを考える方へと考えを向けていた。
実のところ魅音がスカートをはいてくるのは圭一の希望からであった。
しかしいつもは自転車一台で二人一緒とは限らず自分の自転車で走って町に行くのが普段の二人の移動だった。
なのに、今日に限って自転車を乗らずに魅音は待ち合わせの場所へ来た。
誰がこんな状況を作ったかは考えないことにしておき、圭一は思考をクリアにして深呼吸した。
「………こほん。…えっと…だ、な」
矛盾した悩みを抱えながら圭一はひとまず思ったことを言おうと思った。
「………その、だな………き、気に……するな、よ」
羞恥心を賢明にそれを殺しながら、圭一は自分の想いを口に乗せて吐き出していく。
「お、俺は……気にしない、から」
「ふぇっ……?」
「……魅音が…恥ずかしいのはわかるけど……これも、デート…だし」
「で……でー…と」
「み、見えないように……俺も……頑張る、から」
自分が何を頑張るかよく見えなかったが、圭一は言いたいことだけを言い魅音の手を取る。
「ほらいくぞ。………せ、せっかくの…デート…なんだ、し………このまま終わったら、嫌だ…し、な」
今日一番の顔が熱さを感じながら圭一は魅音の指に自分の指を絡めた。自然と行った恋人つなぎに魅音はさらに恥ずかしくなる。
しかし、魅音は圭一の強引な行動に、黙々と後ろにしがみつく。
「ッッ……!!??」
後ろに柔らかい二つの感触が圭一の理性を溶かしそうになる。しかしここで動じないのが今の圭一だった。
「い、行くぞ……しっかり捕まれよ」
魅音は何も言わずさらに圭一に密着する。
俺、理性が持つかな……?
幸せと獣の意思を意識しないようにしながら圭一はペダルをこぎ始めた。





「……見られ……ちゃった……かな」
「…………………」
町を歩きながら魅音は恐る恐る訊いてみた。だが彼氏である圭一はそれに答えることが出来なかった。
もし、それを認めてしまったら彼女の今日の色を見られてしまうことを意味する。圭一にとってはそれは耐えがたい屈辱であり嫉妬の対象であった。
なので圭一は、
「大丈夫…だろ」
自分に言い聞かせるようにそう口にした。
「……………そっか」
安心したように胸を下ろす魅音を見て圭一は顔が緩んだ。
「むっ。なに人の顔見て笑ってるのさ~~」
「今日の魅音も可愛いなって…思って」
「~~~~~~~~~~~~」
自然な表情で圭一はそんな恥ずかしい爆弾発言をいとも簡単にして見せた。
もちろん魅音は声にならない悲鳴をあげながら体を震わせていた。
その姿を見て、からかった気はないんだが面白いと思いまた笑ってしまった。
「ほら。そんな風に喜んでないで行くぞ」
「っ~~~~。圭ちゃんのせいなんだからねっ!!」
拗ねたように魅音は圭一の手を握った。そして自然にさっきの恋人つなぎへと変わっていく。
女の子の切り替えが早いとは本当だなと指を絡めながら嬉しそうに歩く姿を見て圭一は思った。
「この!仕返しだ~~~」
「うぉっ!!」
などとのん気に考えていると魅音の方から圭一にしがみついてきた。
柔らかい二つの感触がまた復活し鼻の奥から来る赤い液体を出さないように天を仰ぐ。
「あるぇ~~~?どうしたの圭ちゃん」
仕返しにもほどがあると思うのと同時に仕方ないなと諦めている自分がいるのを圭一は感じていた。
こうなった時はたいてい甘えたいことを隠す一種の照れ隠しに似たようなものだ。圭一はそれを察し離せなど否定しなかった。
「魅音が…そうしたいんなら」
そうして普段通りに振舞った。
「えへへ♪ありがと」
仕返しも知らない間に甘えに変わる。
魅音の喜ぶ笑顔。圭一はその笑顔をなくしたくないと心の底から思った。





圭一と魅音がやってきたのは小さな雑貨屋さん。
その外見はあまりに古く木の匂いが鼻腔を擽った。
歴史ある建物と思えてしまうほど古臭いがその中は普通の雑貨屋だった。
古臭いデザインのキーホルダーも少々あるが大体が最近入ったものと見れるデザインだった。
「あ!これ可愛い。でもこれも可愛い♪」
その店に入るとすぐに食いついたのは魅音だった。
無邪気な子供のようにキーホルダーを取るごとに可愛いといってご機嫌な表情を崩さなかった。
圭一はそれだけでお腹一杯なのだが目的があってきたのでそれで帰るわけには行かなかった。
「それで。いいのが見つかったか?」
「う~ん。まだ見たいな~」
なんだか魅音の父親になった気分だと圭一は苦笑いした。
娘を連れまわす父親。合わない気がする…。
「まったく……困ったもんだ」
また苦笑いをしてしまう。
圭一にとって魅音と付き合うことはかなり裕福な一時を過ごすことを意味していた。
日常の中ですごす時間も確かに裕福だが魅音との時間はそれとは別物だと圭一は感じていた。
しかしそんなことも一時の間かもしれない。
「……………」
まだ6月の綿流しの前だった。
ここに来てまだ数ヶ月しか経っていない。そしてこれから先の事件を明かされている圭一の不安は消えることはない。
もしかしたら…俺の命も……。
「馬鹿。何言ってるんだ俺は」
圭一は自分に言い聞かせるように小さい声で気持ちを正す。
圭一自身も理解していた。自分が死んで魅音が生き残っても意味はない、と。
だからこそ、圭一は日々が流れていくのが少し怖かった。
それでも、「圭ちゃぁぁ~~~ん」
魅音の満面の笑みは圭一にだけ向けられていた。
付き合い始めて魅音は変わったと圭一は思っていた。
そして、その変化に圭一は救われ支えられていると気づかされていた。
"好きっ!!"
魅音の言葉が脳裏に思い浮かぶ。あの時の光景を思い出すだけで圭一の心にある色々なものを温めてくれるように感じていた。
忘れたくない。まだ魅音といっしょにいたい。
「これッ!!これがいい!!」
「わかったよ。それでいいんだな?」
そうだよと魅音は何度も首を縦に振る。
圭一は思う。
魅音が俺を好きなように俺も魅音が好きだ。
「了解。んじゃ買ってやるよ」
「うん。ありがとう圭ちゃん☆」
上機嫌の魅音を見て圭一は顔が緩まないように魅音の手をとってレジに向かった。





*反転日常*

ぺたぺたぺた。
足音が着いてくる。
ぺたぺたぺた。
自分の足音と重なる。
ぺたぺたぺた。
嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。
ぺたぺたぺた。
来ないで。来ないで。着いてこないで。
ぺたぺたぺた。
………………………。



圭一は即死だった。
鷹野三四の撃った銃弾は心臓を数ミリ逸れただけだが子供の圭一を殺すには十分だった。
小さな銃弾一つでいろいろなものを壊された。
日常、思い出、愛情。
その場に居合わせていた魅音の頭にはそんなものばかりが浮かび上がってた。
運が……悪かった。
鷹野が弾を撃つのは事故に近かった。
L5になった鷹野は精神が安定せず首を掻いていた。
ガリガリ。ガリガリ。ガリガリガリガリガリ。
部活メンバーの勝利は誰が見てもわかることだった。
追い詰められた鷹野は最後の足掻きに銃弾は古手梨花に向けた。
その時だった。
「やめろッッッ!!!!!」
圭一は自分のバットを投げ鷹野に立ち向かったのだ。
そして、
「ああっ!!」
バットを避けた鷹野。しかしそのとき、バランスを崩し銃を落とした。
しかしバンッ、と風を切る音が聞こえ、彼らは失ってしまった。
「………………………………………ぁ」
圭一を………。



それからの日々は消しゴムで消されてしまったように真っ白だった。
あとに残ったのは後悔と悲しみだけ。
何も感じない日々が多くなる。心の底から笑うことも忘れてしまった。
笑うってなんだっけ?
愉しむってなんだっけ?
仲間ってなんだっけ?
色々なものがみんなから忘れ去られていく。少しずつ…確実に。
そして、壊れていく。
「…………く、くっくっく……くっくっくっく!」
シャボン玉のように儚く、ガラス球のように脆く、真っ白な紙のように純粋な心が壊れていく。
消えてゆく。消えてゆく。何かが消えてゆく。
世界が歪む。自分が見えない。存在自体も不鮮明。
なんで生きているのだろう?
なんで死ななかったんだろう?
どちらも今となってはわからない。
頭は機能していない。理性も消え果ている。
そして……黒い影に……呑まれて、い……く…っ。




誰が悪いかは彼女には理解できなかった。
だからこそ彼女は憎しみを誰かにぶつけるしかなかった。
「……………………」
真っ赤な水溜りが目の前にあった。そこにいたのは、
「………………しおん」
殺人。魅音が犯した八つ当たり。
詩音は彼女の妹であり"姉"だった。しかし魅音の心は詩音にもわからなかった。
"………ごめんなさい"
圭一が死んでしまってから最初にかけた言葉はそれだった。
あの時、詩音はあの場にいなかった。だからこそ詩音は言葉を選んだつもりだった。
しかし詩音には魅音の悲しみは分からない。
もちろん詩音もわからないことは十分承知だった。悟史を消されたのとは違う。魅音は圭一は失った。それも目の前で。
同情する気などまったくなかった。むしろただ思ったことを言葉にして伝えただけだった。
だが、詩音は理解できなかった。
"……そっか。……そう、なんだ"
魅音は圭一を殺されてしまった瞬間に"鬼"に魂を売ったことを。
その結果、詩音は魅音に殺された。
詩音のマンションへとより、お茶を出そうと背後を向いた瞬間に背後から首に果物ナイフを突き刺した。
もちろん即死だった。首から血が吹き荒れ背後にいた魅音は血まみれになっていた。
床のカーペットは赤く染まり詩音は人形のように倒れて動かなくなっていた。
「く、くっくっく……あっはっはっは」
笑うしかなかった。自分が殺してしまったのだ。だからもう笑うしかなかった。
自分を笑い詩音を笑い圭一を殺されてしまったことを笑った。
しかし詩音の死は魅音の心を満たしていた。
"役立たず!!"
みんなそうだった。魅音には世界中の人間は役に立たないと思っていた。
そう、全部圭一が殺されたことが原因だった。
もし役に立っていれば彼を救えた。そうとだけ魅音は考えた。
もちろん魅音も自分が役立たずなのは十分承知だった。だから、汚れた。
「あっはっは……あはははははははははははははははははは!!!!」
"みんなみんな役立たず。だから死ねばいいんだ"
"鬼"としてではなく人類に絶望した少女の願い。
魅音はもう人ではなくなった。人殺しは人として扱われない。そう感じた。
その要因は"鬼"の存在。
だからだろう。彼女が間違えてしまうのは。
「あはははははははははははは!!!! 馬鹿だねっ!! どうしてもっと早く壊さなかったのかな」
血まみれになった手を見ながら彼女は笑った。
詩音を殺したことで彼女の計画は決まった。
「でも、まあ十分か。雛見沢の人間を殺すことなんて今からでもできるや」
"古手梨花"
魅音の脳裏には彼女の名前が過ぎった。女王感染者のことは魅音も聞いていたからこそ魅音は彼女を殺そうと思った。
彼女の死は雛見沢の死。それを知ってしまった。
だから笑うに笑ってしまう。まさかこんな形であの小娘を殺すなんて、と。
「……でも、みんな死ぬから同じか…くっくっく…くけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけ!!!」
"姉"の血を浴びながら"鬼"は人類を恨みながら笑い続けた。




"ねえ、圭ちゃん"
「ん? なんだよ魅音」
"言いたいことがあるんだ"
「なんだよ」
"大好き"
「……ああ」
"ありがとう、圭ちゃん"
彼女の心はそんな悲しい言葉と共に消え去った。そして"鬼"が生まれた。
それから数日後、"雛見沢大災害"と呼ばれる災害は世の中で大きな話題となった。




ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい。
下手くそで待たせてしまってごめんなさいorz
スポンサーサイト



« 雨のち愛情 | HOME |  days »

コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

感想

悲しいです。
なんて悲しい結末なのでしょう、大切な者を失い、自らの心も失い、鬼になり、人成らざる者になり、謀らずとも、彼女は闇へと落ちて逝く。
大切な者の待っていない暗い地の底へと・・・。

これは!

保守させてもらったぜ!

再びリクエストしていいか?

「全員(梨花と羽入を除く)がL5な雛見沢」

無理あるか?

トロイメライ魅ぃさん
>あくまで可能性でありえそうな事柄を考えた末です。…他にもありましたが。
落差に関しては…少し変更して緩やかにしました。本来は皆殺しにしてしまう予定でしたから^^:

影法師さん
>なくしたものは戻らない、というのはこのことですね。
支えがない家は崩れるのと同じように支えがなくなった魅音は壊れてしまった。…はかないものですね。

圭一さん
>そうですか…(一息
って…それは…ちょっと難しすぎる気が…(話になりそうにない

そうか。。。

じゃあ。。。。。。「陸羽 後に 圭羽」(18禁)
で、お願いするぜ。

圭一さん
>…………なんとかしてみます(汗
陸羽はレアですから独学で頑張りますので期待しないで下さい。あと、忘れ去られたころに書くかもしれませんので、前回よりも気長に待っててください(申し訳ありません

コメントの投稿

 
管理者にだけ表示

 | HOME | 

FC2カウンター

最近の記事

最近のコメント

月別アーカイブ

カテゴリ

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

プロフィール

キラ

Author:キラ
中二病の同人大好きな変態。アニメよりゲーム派。
07th作品はうみねこよりもひぐらし。
いまだに圭魅が大好き主張は変わらず。
創作活動は別館で進行中。

カレンダー

03 | 2024/04 | 05
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

リンク

リンク

参加中同盟

ひぐらしのなく頃にWebRING

貰い物

わけあい:18禁圭詩×魅マンガ ヂャイロ