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23時56分24秒

2009–02–14 (Sat) 23:37
「シリアス過ぎじゃないですか?いつも思うんだけど作者はこれしかかけないの?」
「そんなこともないけど真剣な話が好きみたいです」
「ふぅ~神経質なやつね」
「違うと思うけど。でも恋愛話は好きなみたい」
「だけどバレンタインデーのネタなのにシリアスでちょっと官能的なものはどうかと思うけど?」



バレンタインデーなんてものは俺にとってはただの日常だった。
日々がすぎていくだけの生活にはバレンタインを純水に楽しむことなどできはしなかった。それは女がいないからではなく俺の中でその日は存在のしない日になっていたからであったのだから。
頭の中が勉強と受験、そしてストレスで埋め尽くされていた東京での生活には行事を楽しむこと感情など皆無であった。もしあったとしても勉強が邪魔をするのは目に見えていた。
真っ暗な日々。先の見えないトンネルを歩いていた生活はとても苦痛であった。
それが昨年の俺、前原圭一の日々であった。


暗い部屋。月明かりだけが照らされて音もなく世界で死んでしまっていると思えてしまう。
しかしその横には確かな肌のぬくもりがあった。
柔らかな白い腕。ほっそりと伸びている足。身を隠さず生まれた姿でいる俺たち二人。
安心と喜びに満ちた表情。自分まで彼女と同じ気持ちだと思えてしまうほどの安堵を俺にもたらしてくれる。
こんな気持ちに慣れるなんて去年まで気づきもしなかった。知りも出来なかった。
人ってこんなにも幸せになれるんだと思えるとはまったく知らなかった。
それもそのはずだ。感情は教科書に載っていない。載せられたとしても感情は自分で体験するもの。これを言葉で説明することなんて神様でも出来るわけがない。
暖かなぬくもりが隣で動く。隣に感じる存在が今の俺には愛しくて愛しくて仕方ない。
「ねぇ、圭ちゃん」
小鳥のさえずりを思わせる小さな声。不安な色はまったく見えてはいない。
俺は彼女の頭を撫でて静かに次の言葉を待った。
「バレンタインって、好き?」
意外な質問だった。魅音がこんなことを言うのが想像できなかったわけではないがそれを言葉にして訊いてくるとは思わなかった。
俺は魅音から目をそらし、自分の部屋を見ながらどう答えればいいか考えた。
「……………バレンタイン、か」
バレンタインデー。2月14日。チョコレート。
イメージされるのはそのようはものばかり。
バレンタインデーに女性がチョコレートを送るのは日本で始まったことである。海外ではチョコではないものを送ったり男性も贈り物をする日である。
女性が男性にあげるチョコは基本的には義理と本命の二種類。ちなみに俺は本命だ。
しかし女性からチョコをもらうことは今日が初めてだった。家族からもらったりもするがそれはおかし程度にしか考えていなかったため例外だ。
それらを整理すると今までは嫌いであったと考えるのが妥当だった。
「バレンタインはあまり好きじゃない。小さなイベントがあるだけであとは日常だし記念日で休みなんてない」
「……そっか」
魅音は肩を落した。俺の答えに失望したわけではないと思うが軽くショックを受けたのだろう。
だがその気持ちもわからなくもないかもしれない。女の子にとってはこの日は大切な日。クリスマスと同じぐらいの意味合いすら持つかもしれない。だって本命=想いを伝えると成り立たせることが出来る。
だから、例え恋人同士でお互いに好き合っていたとしても嫌いなことには悲しさを覚えるのは当然なのかもしれない。
「圭ちゃんにとって、バレンタインって大きな意味合いを持たないんだね」
泣きそうな表情。まるで捨てられた子供のようだ。
胸が痛む。口の中が乾く。頭が真っ白になった。
「でもさ。女の子には、大切な日なんだよ」
俺に教えているではなく自分に言い聞かせるような言い方。その表情はやはり悲しそうだ。
「………魅音」
俺は魅音は抱きしめゆっくりと唇を合わせた。
「んんっ……ちゅっ……んぅ」
口付けを交わし負担をかけないように倒し魅音の上から何度も何度もキスの雨を降らせる。
「あふ…んっ……ちゅ、ちゅん」
時折触れる舌の感触に眩暈がする。暖かいを通り越し熱い。火の中にいるような錯覚だった。しかし熱くなれば熱くなるほど自分の欲求と愛しさが暴走しそうになる。
「んむ……ちゅっ……ぷはっ」
欲望と理性の境界の境目で俺は唇を離した。
今にも壊れてしまいそうなガラス球みたいに脆い理性が欲望という名の金槌で割られてしまいそうだ。崩壊し、ただ自分がしたいようにしてしまいそうなのが少し怖い。
愛しくて愛しくてしょうがない。なのに壊してしまいたいと思えてしまう破壊衝動に狩りたたれそうだ。
「…はぁ…はぁはぁ。圭ちゃん」
熱っぽい瞳が俺を見据えてくる。今の俺にはそれが媚薬に思えてくる。
「魅音……」
耐え切れる俺は抱きしめて「好きだ」とささやいた。
「はぁ……わ、わたしも…好き」
息が耳を擽る。
――――ああ。なんだかやばい。
「バレンタインが…嫌いでも……わたしは……わたしを、好きで…いて、ね」
それは一つの願い。自分の中で一番大きく叶えたいと思うもの。
なぜか俺にはそう思え愛しさが胸を覆い魅音だけしか見えなくなった。
「………好きだ、魅音。お前が…一番好きだ」
「ありがとう。私も…圭ちゃんが一番好き。ずっと…ずっと好きでい続けるよ」
優しいぬくもりがいまや興奮の火種にしか感じられない。
甘ったるい感情が消えていく。時間を追うごとに小さくなってその上で男としての欲求が風船のように大きくなり破裂しそうだ。
そして、破裂したとき……俺は欲求に逆らえなくなるであろう。
「……好きだよ。圭ちゃん」
愛しい声。だがそれは爆発音であった。
そして、こんな彼女がいたから一瞬だけ俺は思えた。
「魅音と一緒のバレンタインなら……俺は好きだ」
時刻は23時56分24秒。



「…………短いわね」
「…………短いですね」
「それにしても、脱字や誤字。なんとかならないの?」
「無理、と言ってます。それに誤字脱字があるからこの人が書いたって証明になるじゃないですか」
「……まぁ…確かに」
「それに作者は細かい作業と漢字、文法が苦手らしく…国語は苦手教科の一つみたいです」
「そんなこと、公表するなよ」
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中二病の同人大好きな変態。アニメよりゲーム派。
07th作品はうみねこよりもひぐらし。
いまだに圭魅が大好き主張は変わらず。
創作活動は別館で進行中。

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