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否定するものたちの憂鬱

2009–10–13 (Tue) 09:07
うみねこのsssです。
時間軸はEP4での『グレーテル』の自己紹介後、でしょうか…。
緑寿が中心です。戦人は、会話のネタの役目www



 私こと右代宮緑寿が願ったのは願ったのは、幸せな世界であった。
 かつて、家族がいた頃のように。誰も欠けることなく、幸せにすごせていた日々を、もう一度すごすのが私の夢であり、幻想であり、願いだった。
 しかし、その願いをかなえることが出来るのは、自分の兄しかいないと知ったとき、私は一人の助力者として手伝うことを決めたのだが…。
「あれで勝とうとしているなんて…信じられないわ」
 ベアトリーチェに勝とうと頑張っていると思っていた、いや思いたかったが、実態は仲良くゲームをしているだけだった。
 右代宮戦人の目的は『ゲームに勝つ』ことではなく、『魔女の幻想を否定する』ことにある。魔法が実在しないことを証明することで、初めて勝利を得る。
 なのに、戦人はそれすらも忘れている。いや、忘れているのではなく、わかっていないのだろう。
 そして、わかっていないことが、どれだけ私を傷つけることになるのかも…。
「…………」
 それは考えてはいけない、と私は首を横に振り、髪留めに触れた。
 これが家族との唯一の繋がりの品。形を持ち、いかなる時も私を救ってくれた魔法のようなものだ。
 私はこれに触れて、無意味な考えを放棄して天井を仰いだ。
 ちなみにそれを取ってくれた私の兄、戦人はというと、ベアトリーチェと仲良く話している。
 まったく、困ったものだ。あれで敵同士なんて…信じられない。
「あれじゃあ……仲のいい友達みたいじゃない」
 魔女と自分の兄が仲良くしていることが、気にいらない。でも…
「でも、あんなに楽しそうじゃ…」
 止めようにも止められない。楽しそうに話す姿を邪魔したら、私は嫌われてしまうような気がした。だから逃げるように誰もいない部屋で、一人お茶を飲んでいるわけだった。
 しかし、一人になってみて気づいたが一人きりになるのは久々であった。さきほど魔女たちといたこと、七姉妹たちとすごしたことを差し引いても、天草と合流する前以来のことだった。
 夜に一人になったのは抜いているが、それでも、久々のことだった。
 そして、不思議なことに一人になったことを戸惑っている。
「………何…この感じ」
 胸の奥が締め付けられるような感じ…こんなものを感じたの………初めて…ではない?
「これって…昔」
 確か……小さい頃、これと似たようなものを感じたことがあった。あれは……確かあの時の―――。
「おい、グレーテル。いるか?」
 その声を聞き、私はビクッと驚いてしまった。
「ば、戦人ね。何か用?」
「用っていうのは微妙なとこだが、まあ用といえば用だな」
 曖昧なことを言いながら、戦人は私の向かい側の席に座った。その間に、私は呼吸を整え、座りなおし戦人と向き合った。
 こうして向かい合ってみて気づいたが、戦人…お兄ちゃん、とても逞しくて、お父さんに似ている。お父さんを嫌っていたと言うお兄ちゃんに、そんなことを言ったら怒ると思うけど、あえて私は言ってみた。
「あなた、父親の留弗夫に似てきたわね」
「はぁー!?おいおい、いきなりなんだよ。しかも、親父のことかよ!」
 やはり食いついてきた。予想は出来ていたが、いざ見てみると、なかなかの反応ね。
「別に。思ったことを言っただけよ。あなたが自分の父親に似ていると思うことのどこがおかしいのかしら?」
「別におかしくはないが、親父に似てきたって言われるのは許せねえな。お袋を捨てて、霧江さんと結婚しやがった親父なんかと一緒だなんて……」
 話には聞いていた。お兄ちゃんが家を出たのはお母さんとの再婚が原因で、仕方なく右代宮に戻ってきたが、お父さんのことは許していないと言うことを。
 でも実際に、お兄ちゃんの言葉を聞いてみて、本当に許していないかはわからない。だけど、憎しみみたいなものは混ざっていなかった。
「一応、ゲームをやるにあたって右代宮家のことは把握しているつもりよ。家族構成に過去の出来事、もちろん、戦人と留弗夫との関係もね」
「……ゲームのためとは言え、そこまで調べるのは気に障るぜ」
「このゲームでは、魔女たちの視点よりも右代宮家の視点で見ることが多いわ。その時、右代宮のことを理解しないで進まれても推理なんて出来ないわ。だから、隅々まで調べることは必要不可欠よ」
「それを言われたら、おしまいだが……それでも、他人に知られるっていうのは気持ちのいいもんじゃない」
 その意見は一理ある。でも甘えた考えなど、このゲームでは命取りにしかならない。
 もちろん、お兄ちゃんにもそれは理解できているはずだ。それでも、人間の感情には逆らえない。それが…敗北の一因なのに気づかないのが、お兄ちゃん…右代宮戦人の弱点なのだ。
「話がそれたわね。それで、聞いておきたいのだけれどいいかしら?」
「グレーテル、それはゲームに関係のあることか?それとも興味か?」
 お兄ちゃんは、この話題をあげたくないのは理解しているつもりだ。そして、話したくなかった話題でもあったことも。
 でも、少しだけ…あの頃のことを知りたかった。そうすれば、あの頃に近づける気がしたから…。
「どちらかといえば後者ね。でも、単純に知りたいだけじゃないわ。あなたがどう思っていたかを訊きたいのよ」
「………それを知って、どうするんだ」
「…………………」
 それには答えられない。何故なら、それを言ってしまったら私が誰か、気づかれてしまう。
 私は無言のまま、視線を逸らした。あとは、戦人が話すか話さないかを聞くだけであったからであり、決定権は戦人、お兄ちゃんにあった。
「………理由は、ベアトたちとは違うみてえだな。それに、単純な興味でもないって言うのも気にはなるが…」
「………………」
「真面目に聞いてくれるなら…話してもいいぜ」
 そういうと、お兄ちゃんは自分で紅茶を注ぎ、一口だけ口をつけた。
「わかったわ。私は笑うつもりもないし、適当に受け流したりもしないわ」
「なら……いいぜ。正直、気乗りはしないがな」



 右代宮戦人は自分の父親を深く憎んでいるわけではなかった。
 今も、許してはいないみたいだが、一応は父親だと認めている。ただ、それだけ。
「なら、留弗夫を許すまではいかないのね」
「それよりも、このゲームだ。これに勝たない限りが、クソ親父との和解なんて夢の夢のそのまた夢みたいなもんだ」
 その通り。勝たなければ、何も出来はしない。
「魔女を倒すために、私たちがいるのでしょう。それを忘れてるわ」
「ああ。まだお前を信用できないが、他のやつよりは多少マシだってことはわかったぜ」
「でも、完全には信じてはダメよ。前回みたいな目に会うわよ」
 紅茶を飲みながら、私はお兄ちゃんに注意を促す。すると、お兄ちゃんは鳩が豆鉄砲でも食ったような表情で私を見ていた。
「………何よ」
「グレーテル、お前本当に魔女なのか?」
「どういうことよ。私の魔法が見たいということ?」
「いや、そうじゃなくてだな……そこまで俺に注意されると、お前をどれだけ信じればいいかわからないんだが」
「言ったでしょう?完全に信じてはダメ、距離をとって利用して利用されるぐらいがちょうどいいのよ。私たちが協力するのは、魔女を否定することだけ。それ以外では協力するしないは私自身が決めるわ。それだけよ」
 私は言うことだけを言って、席を立った。話すことも終わったし、少し考えたいことも出来た。
「暇つぶしにはなれたわ。それじゃ」
「って、おい!話しだけ聞いてお暇かよ!!」
 私はお兄ちゃんのことを無視して、部屋に出た。
 部屋の外には長い廊下。屋敷の中だとわかるように、床にはじゅうたんが敷かれ窓も古いつくりだ。
 私は廊下を歩きながら、考えた。………ゲームが終わったとのことを。
 どうやら、魔女に勝っただけじゃ全て終わらないみたい。
「まったく…困ったお兄ちゃんだわ」
 いい内容ではなかったが、少しだけあの頃に近づけた気がした。それが少し嬉しかった。




緑寿が戦人を『お兄ちゃん』と呼ぶか『戦人』と呼ぶか統一しようと思いましたが、統一すると違和感があったのでごちゃ混ぜにしました。成長してる・家族だと思っているの両方の意味合いを持たせて混ぜたら綺麗にはまった。
口調がわからない、設定が混乱した、原作と矛盾しているなど、書き終えてみると、不安しか残らない。あと誤字脱字。
これで、うみねこはいいものなのか。
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中二病の同人大好きな変態。アニメよりゲーム派。
07th作品はうみねこよりもひぐらし。
いまだに圭魅が大好き主張は変わらず。
創作活動は別館で進行中。

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